『めいわくかしらン(続き)』 作者:風間宏子
掲載:「週刊少女コミック」
昭和52年4/5号〜20/21号
前のページの続きです。長くなっちゃったからもう1ページ作っちゃった。
★一話完結形式へ・・・
ここから先の5話は、一話完結になります。
●ハワイへGO!
何とか男に戻ったミスター・スクールの和樹くん。 そして、和樹くんの復帰とともに島田和子が行方不明(笑)になったことで 繰上げでミス・スクールになったサミーのふたりは、 ハワイへ1週間の短期留学(遊学?)。 英会話ができない和樹くんに、サミーは無理やり「英会話のできる薬」 を飲ませてしまいます。 実際に会話ができて「すごい!」となるのですが、それもつかの間、 この薬には「犬のようなしぐさを取ってしまう」という、とんでもない 副作用があったのでした。
またまたサミーのせいで、この旅行に絶望する和樹くん。 せっかくのハワイなのに・・・この時代、ハワイっていったら大変な 大旅行だよね(そうでもないか?いやいや、そーだよね)。
そしてあらゆる場面で、この犬のポーズの副作用が出てしまい、 和樹くんとサミーはまたまた大ゲンカ。 「いつもいつも変な薬ばかり飲ませやがって!」 ホント、いい実験台だよね〜和樹くん。
ハワイの滞在先には、アイリーンという女の子と、ボブという男の子が。 ボブもサミーと同じく発明狂。 サミーと同じく、アイリーンに迷惑ばかりかけています。 でも二人は、お互い好き同士なのに、もう1年間も仲たがい。
ボブはアイリーンの誕生日に、何とかアイリーンが見たがっていた 「雪」を見せてあげたいと、空に打ち上げる発明品の製作中。 でも、サミーの協力をもってしても、結局それは作ることができず、 風邪をひいたアイリーンの窓から見えたものは「雪」のように見える 「花びら」・・・・。 ボブにできる、精一杯の「雪」の表現でした。
それでもアイリーンは、そんなボブの愛情に気づき、 「あぁ、本物の雪よりも、きっとずっと素敵・・・・!」 二人はやっと仲直り。 ホッとひと安心のサミーと和樹くん。
帰国間際、サミーは二人にある発明品を渡します。 サミーたちが発ってから、二人が丘でそれを打ち上げると・・・・ なんと、本物の「雪」がハワイの空から舞い落ちてきたのでした。
●透明人間になる薬
ある日、生物部を作りたいと生物の教師・石田が言い出します。 その代わりに、弱小サッカー部をつぶして欲しいというのです。 サッカー部に所属している和樹くんたちは大反対! それなら、サッカーに強い「浦和東西高校」と対戦して、 負けたら生物部、勝ったらサッカー部存続、という話になってしまいます。
和樹くんは「オレが女になったりハワイに行っている間に、 サッカー部の試合は負けがこんだんだ」とサミーに話します。
「あら?それじゃまるで私のせいみたいじゃない」 「そうだ。半分はサミーにも責任あるんだぞ」 「責任?じゃあ私のせいでサッカー部がつぶされるっていうの?」 「そうだ。オレが女になんかならないで試合に出てれば勝てたんだ!」 「あ〜ら!万年最下位だからつぶされるんじゃないの?!」 「あ〜!その言い方気に入らない!まるでサッカー部がダメみたいな・・」 「ダメなんじゃない!!」 「なんだと!!!」 「べ〜!そのうちサッカーに強くなる薬でも作ってあげるわよ〜!!!」
この言い合いに頭にきた和樹くん、ササー!と走っていき、 「サミーの悪口帳」なるものに、ひたすらサミーの悪口を書き込みます。 「お前は城西高の恥じゃ!ナインペタンのガリガリ女め!アホ!カス! サミーなんか死んじまえ!学校中の嫌われ者め!!」etc・・・・ ・・・・・と、日記には書いておいた。スッキリ。 書いているうちに、サミーのいいとこもわかってくるんだよな〜などと 思います。
サミーはサミーで、言いすぎちゃったなと反省。 手作りクッキーを焼いて、和樹くんを家にご招待。 そのやさしさに、和樹くんは大反省。
「やっぱサミーってすごくやさしいんだな(ジ〜〜〜〜ン)。 それなのにオレったら、こんなノート作ったりして。オレってバカバカ。 こんなノート捨てちゃおう!うん、そうしよう!」
ところが、帰る道々、そのノートがポケットからなくなっていることに 気づいたから大変! 大変だ!!サミーの家に忘れてきたんだ!!! 大慌てで戻って、こっそり部屋に忍び込みます。
が、サミーはそのノートをとっくに見つけていて、内容に激怒。 「あのやろう〜〜〜〜〜〜〜〜」
サミーのいないのを見計らってノートを無事取り戻しますが、 サミーが部屋に戻ってくる足音を聞いてあわてた和樹くんは、 「とうめいにんげんになるくすり」とラベルの貼られた薬ビンを見つけ、 イチかバチかで飲んでみます。
ところがこの薬は単にラベルを貼っただけのもの。 だから、部屋に入ってきたサミーは和樹くんの存在に気づくのですが、 飲み干された空き瓶を見て、 「あ、はーん、ノートを取りに来て・・・薬を飲んだな」とピンときます。 そこでいっちょ大芝居。 和樹のことが見えていないような演技をするのです。 そして「きゃあ!なんで和樹くんの服が浮いてるの?!」などといって、 あわてた和樹が服を脱ぐと「あら見間違いだった。ちゃんと下に置いて ある。和樹くんのことばかり考えてるからだわ〜」などと嘯きます。
「服を届けてあげようっと」と部屋を出たサミーを見て、 自分がすっかり透明人間になっていると思い込んだ和樹は、裸のまま 帰宅します。途中で八百屋さんから果物を盗んで驚かれたり、 周囲の人から「春だから頭がおかしくなってるのね、かわいそうに・・・」 などと思われながら(笑)。 そして実家の喫茶店に着いて、驚いた母親に怒られ、自分が透明人間に なっていなかったことを知るのでした。 またまた酷い目に遭った和樹くんは涙に暮れます。
さて、和樹くんが裸で帰ったことを知らないサミーは、 「あの格好で帰ったの?まさかね〜〜」と疑います。 そして、「とうめいにんげんになるくすり」の空き瓶を見て、 そうだ、これができれば、サッカー部を勝たせることができるかも!と、 本当に透明人間になれる薬を開発してしまうのです。
そしてサッカーの試合当日。 とにかく強豪の浦和東西高校。 前半ですでに、ボロクソに負けています。0対43くらい(笑)。 そんな数字、サッカーで出るのか? とにかく、応援団はサミーを残してみんな帰ってしまいます。
そこでサミーはいよいよあの薬を飲んで、透明になったのをいいことに、 ボールを操って、みるみるうちに城西高校が点を入れていきます。 ラスト3秒。ここでゴールすれば、城西の勝ち!! 蹴られまくってズタボロのサミーでしたが、ラスト、和樹くんに思いっきり ボールごと蹴られて、ボールと一緒にゴールへ(笑)。 見事、逆転勝利に導くのでした。
翌朝、ケガだらけのサミーを見て驚く和樹くんでしたが、 勝った喜びが大きく、何の気なしに 「サミーにも見せてやりたかったな〜、オレのラストシュート!!」と 笑顔でいいます。 「うん!見たかった〜〜〜あはは〜。ひ〜〜!いちち・・・・」 松葉杖に包帯だらけのサミーは、痛みをこらえて 笑ってあげるのでした(笑)。
●時間よ止まれ!
春休み前の学年末テスト。 今年から、このテストの結果で、2年次のクラス分けをすることが 担任から発表されます。 現国と英語の成績は和樹くんと変わらないからいいとして、 サミーは数学が大の苦手。 このままだと2年生になったら和樹くんと離れ離れになる!!
そこで、和樹くんがテストまでの4日間、数学を教えることになります。 ところが、まったく数学の公式を無視するサミーに和樹くんもお手上げ。 二人はまたまた大ゲンカ。
怒った和樹くんはサミーの家から帰ろうとしますが、2階のサミーの 部屋のドアを開けた瞬間、サミーの母親がお茶を持ってきているところに 遭遇。思わず母親が階段から落っこちそうに。 それを助けようと、和樹くんと一緒にサミーも階段から落っこちますが、 そのとき、偶然サミーの身体が逆立ち状態に。
すると、なんということでしょう!! 時間が止まっているではありませんか!!! そ、そんな馬鹿な!とサミーが起きると、また時間が動き出しました。 呆然とするサミーは、とりあえず和樹くんを送っていくことにします。
「ね・・・和樹くん。自分の周りが止まって見えるなんて信じられる?」 「さっき、頭でも打ったんじゃないのか?」 「打ってないわよ!!」 「それじゃあ変なこというなよ。そんなことあるわけないじゃないか」 「そ、そうよね・・・・あるわけないわよね・・・・」
次の瞬間、車道に幼い男の子が飛び出します。 サミーと和樹くんは助けようとしますが、サミーの足がガードレールに 引っかかって、またまた逆立ち状態に。 すると・・・・・・やっぱり時間が止まっています!!
サミーが想像するに、和樹くんが部屋に来る前、子供の頃に作った 「さんすうができるくすり」を見つけて、何を配合したのか覚えてないけど とりあえず飲んでみるか〜、と、飲んだあの薬。 あれのせいで時間が止まったんだ!!と気づきます。
とにかくこの状況を何とかせねば・・・と、サミーは逆立ちのまま、 口で男の子の服を引っ張って、歩道まで運んで起き上がります。 男の子の母親は「飛び出したんじゃなかったのね!!」と喜びますが、 サミーはすっかり和樹くんのことを忘れていました。 飛び出した和樹くんは、そのまま車道で車から逃げるのに必死。 「こ・・・子供が消えた・・・(ゼイゼイハァハァ)」
「おいサミー。オレ、なんか身体の具合が変みたい。 子供が飛び出すとこちゃんと見たのに・・・ 気づいたら、その子はちゃんと歩道にいて、オレだけが車道に 飛び出してたんだよな」 「そ、そう。変ねぇ。でもよかったじゃないケガがなくて。 和樹くんの幻覚は、春のせいよ」などと言い訳して、 「そうか〜春だからか〜、そーいえば女の子が綺麗に見える!!」 と喜ぶ単純な和樹くんを見て、ジェラシーの湧いたサミーは、 また逆立ちをして、和樹くんを女風呂へと運んでしまうのでした(笑)。 (でも、すごい力持ちというか、器用じゃない?サミー(汗))
とにかく、この薬さえあれば、試験なんてカンニングすればいいんだから 怖くない!!すごいの作っちゃった!!! もうテストのことなんかどーでもいいサミーは、ルンルン気分で 和樹くんにケーキを焼いて持っていってあげる余裕すら出てきました。
そのころ、和樹くんの家には白川さんという女生徒が、数学を教わりに やってきます。 白川さんには飯田くんというBFがいるのですが、飯田くんに教わるのは 恥ずかしいんですもの〜(照)、と、頬を赤らめます。 「野島くんなら安心でしょ?」 複雑な心境の和樹くん。
ところがところが!! 白川さんに数学を教えている最中に、サミーがケーキを持って やってきたからまたまた大変。 サミーが嫉妬すると怖い!!!隠れなきゃ!!!でもどこに?!
サミーが部屋のドアを開けると、和樹くんがハンテンを着ています。 そこで、ケーキを切ってあげるのですが、和樹くんの手は、 ケーキを上手く口にもっていくことができません。 しかも、サミーが和樹くんの手に熱い紅茶をこぼしても、ケロッと しています。 「あの女みたいな手・・・何かある!!」 サミーはまた逆立ちをして、時間を止め、和樹のハンテンを 口で脱がしてみました。 すると、和樹の後ろには白川さんがいて、要するに、二人羽織状態 だったのです(笑)。
サミーは二人を引き離してから、また元に戻ります。 「和樹くん、紅茶、入れなおしたわ」さりげなく言うサミー。 が、別々のところにいることに気づいた和樹と白川さんはビックリ!
白川さんはサミーに言い訳します。 「な、なんで離れたところにいるのか知らないけど、 和樹くんとはなんでもないのよ。 数学を教えてもらっていただけなの! 私にはちゃんと、飯田くんって言うボーイフレンドがいるわ。 和樹くんより足だってずーっと長いし、顔だってハンサムよ!(そうか?) だから、和樹くんのことは、”へ”くらいにしか思ってないのよ〜!!」
この失礼な言い訳に、和樹くんは横目でにらんでおります(笑)。
「そうね。私も飯田くんのほうがずーっと素敵だと思うわ。じゃあね」と そのまま、サミーと白川さんは、和樹くんを置いてサッサと帰ってしまう のですが、白川さんはサミーに、 「いいの?野島くんにあんなこと言っちゃって」と心配します。 サミーは「好きだから色々言っちゃうけど、和樹くんも、 きっと本心じゃないってわかってるはず」と言います。 白川さんは「あ。とってもいいわね、そういうの。すてき!」と微笑みます。
ワタシ個人的には、ここのシーン、すごく好きです。 そっか〜、やっぱりサミーと和樹くんは相思相愛なんだね、と 実感できる初めてのシーンではないでしょうか(笑)。 やっと少女マンガらしくなってきた(笑)。
さてさて、いよいよ問題のテスト当日。 薬を飲んでいるサミーは余裕をかましています。 そして数学の問題が配られ 「ちょっとは自分でやってみるか。わは。全然わからん」などと 思っています。 和樹くんは、薬の存在を知らないので、「サミー大丈夫かな」と心配中。
ひとつも問題がわからないサミーは、そろそろやってみるか、と、 机の上で逆立ち。 でも、時間は止まりません。 「なにやってんだサミー!」と、和樹くんや教師から言われて、大焦り。
全部飲まないとダメだわ、と、持ってきた薬全部を一気に飲んで、 再度挑戦。 今度は上手くいきました。
ところが、逆立ちをしたまま教科書を開いたり、鉛筆を持ったりというのが なかなか困難。 壁に寄りかかってみたりもしますが、ボロ校舎なので壁が崩れてきたり して、どうにもうまくいきません。 「も、もうだめだ・・・あきらめた・・・カンニングしようとした私が悪かった。 自力でやる・・・」と、その場でパタリと倒れてしまうのでした。
4月になり、新しいクラス発表。 「和樹くんとは離れ離れか・・・・私はBクラスか」とサミーが思っていると、 貼られた紙には、同じBクラスに和樹くんの名前が!!! えぇ〜〜!?どうしてどうして?!と目をこするサミーに、後ろから 和樹くんが一言。「また同じクラスはめいわくか?」 和樹くんは、数学のテストで、わざとデタラメな答えを書いていてくれたの です。 こうして、2年次も、同じクラスになることができた二人でした。
●空飛ぶ薬
ある日、和樹くんが「空飛ぶ薬」を作れないか?とサミーに 相談してきます。 「それだけは無理よぉ」と答えるサミーでしたが、翌朝、登校して、 和樹くんがその薬を欲しがった理由が明らかになります。
「あ、サミー!和樹くん、死んじゃうわよ!!」 友達によると、学園の番長がサミーに惚れたそうで、もし和樹くんが 屋上から飛び降りたら、サミーのことはあきらめる、という賭けをしたと いうのです。 そんな簡単にサミーを渡してたまるかと、和樹くんは、 「お、おい、やめてもいいんだぜ」とビビる番長を振り切り、 本当に飛び降りてしまいます。
誰もが「死んだ!」と思いましたが、和樹くんは運よく木に引っかかって、 助かります。 安心したサミーがさかさまにぶら下がっている和樹くんに駆け寄って 手を引っ張ったとたん、和樹くんは地面にズドン!! 結局、サミーのせいで、腕を骨折し、入院する羽目になるのでした。
サミーがお見舞いに行くと、番長が和樹くんに謝っています。 もう手出しはしないと約束しています。
そんなとき、和樹の隣のベッドの少年・タカシくんが、窓の外を見ている うちに、ベッドから本を落としてしまいました。 拾ってあげるサミーにタカシくんはお礼を言います。 (タカシくんはなかなかかわゆい。女の子みたいなのだ♪)
タカシくんが見ていたもの・・・それは、窓の外の木にたった一つだけ 実をつけた、サクランボでした。 タカシくんは心臓病で、入院してもう7年。 あのサクランボは、やっと初めて実をつけたと言うのです。
そこへタカシくんの母親が現れますが、あとでサミーが話を聞くと、 タカシくんはもう何度も手術をしていて、もう体力も気力もない。 今度の手術が失敗すれば、もう死んでしまう。 あのサクランボと、自分の運命とをかぶって見ている・・・・。
これを聞いたサミーは、和樹くんに、何とかあのサクランボを 守ってあげて欲しいと頼みます。
それならと引き受ける和樹くんですが、たまたま窓の下のところに 傷ついた鳥がいて、それをタカシくんの代わりに窓から出て 拾ってあげては下に落ち、足を骨折。 サクランボを石で狙って落とそうとする悪ガキたちを見つけると、 木に登って何とか石からサクランボを守っては、また地面に落ちて、 肋骨骨折。 そうとは知らない医者からは、 「何できみはベッドで寝てるだけでそうなるんだ?!現代の奇病だ」 などといわれて気味悪がられたり、怒られたりしてしまいます。 「は、ははは・・・・・・と力なく笑ってみたりして・・・・」
一方で、タカシくんは「僕も空を飛べたらいいな。この鳥さんみたいに・・・ ピーターパンみたいに・・・」と寂しげです。 手術の日が近づくほどに、気力をなくしていくのでした。 しかも、サクランボも、あっさり風に飛ばされ落ちてしまいます。 「ボク、気になんかしてないよ!鳥さん鳥さん、早く飛べるといいね!」 と、無理に明るい笑顔を見せるタカシくんに、サミーたちもやるせない 思いでいっぱいです。
サミーはサミーで、以前和樹くんに頼まれた「空飛ぶ薬」を何とか 作ってみたりしています。 ためしに作ってみた薬を和樹くんが飲んでみると、少し浮くことは できたのでした。 夜中、トイレに行くのが面倒になった和樹くんは、この薬を使って、 外で浮きながらトイレをしちゃおう!と思いつきます。 そして「出したら薬の効き目もなくなったりして、あはは〜」などと 思っていると、本当にそうで(笑)、またまた地面に落下。 (その後、全身打撲でまたまた医者に気味悪がられるのでした)
そんなとき、サミーが薬を仕上げて夜の病室へ。 サミーは、明日がタカシくんの手術だと言うこの日の昼間、 タカシくんの気力がなくなってるという医者の話を耳にし、その後、 たまたまタカシくんの日記を読んでしまうのです。 そこには、絶望的な内容ばかりが書かれていて、このままでは確実に 手術は失敗して死んでしまう、何とかタカシくんを元気づけたい! 空を飛ばせてあげたい!!・・・そう思ったのでした。
「あれ?和樹くんいない。どこいったのかしら。ま、いいや」と とりあえずタカシくんを起こして、仕上がった薬を飲ませます。 「これ飲むのよ。そうすると、空飛べるから」 「空?飛ぶの?!」
そしてサミーにつれられ窓から出ると、本当に空を飛べました!
タカシくんは今まで実物を見たことのなかった、いろいろなものを見ます。 「あれは何?あれは?あれは?」 電車、学校、町並み・・・。
手術を受けて、成功して元気になれば、みんなと一緒に学校に行ける! 友達もできる!思いっきり走れる!!何でもできる!! ・・・・・ぼく、ぼく、生きたい!生きていたい!!! こうして、手術を受ける気持ちが強くなったのでした。
翌日、タカシくんの手術の時間・・・・。 タカシくんの母親が泣きながら病室にやってきます。 手術は成功したのです。 その瞬間、ケガをしていたあの鳥が、窓の外へと羽ばたいていったの でした。タカシくんの明るい未来を暗示するように・・・。
●本心は・・・?
ある夜、サミーは泣きながら薬を作っています。 母親が心配して尋ねると、 「和樹くんが、わたしの目の前で他の女の子とベタベタしてたの。 もうわたしには飽きたから、ガールフレンドを変えるっていうの」 というのです。 「でも信じられないわね、あの和樹くんが・・・」という母親に、 「聞いても何も言ってくれないから、こっちから探るしかないの。 だからわたし、この・・・」
そこまで話したところで、父親から呼ばれて、夕食の時間に。 なにやら父さんは、妙にそわそわしています。 「今日はこれから学生時代の友達と会うんでな」 ン?何か怪しい・・・そうにらんだサミーは、父さんの味噌汁に ある薬を投げ込みます。
そうとは知らない父さんが味噌汁をすすると、 「これからあけみちゃんに会うんでな」と、入れ込んでるキャバレーの ホステスに会うことをバラしてしまいます。 これを聞いた母親は大激怒!! でもなにを言っても、父さんはつい「あけみちゃんのために盆栽の下に へそくりも隠してるんだ。みついじゃうの」など、 全部ばらしてしまいます(笑)。
サミーが仕込んだ薬は、「本心を話してしまう薬」だったのです。
さて、「本心を話してしまう薬」が成功したサミーは、早速和樹くんの 母親が経営している喫茶店「長ぐつをはいた猫」へGO。
和樹の母親に、和樹くんの様子が変だとサミーが打ち明けると、 母親は「はーん・・・・」と何かピンと来た様子。
ところがすぐに和樹がサミーを見つけて「何しに来たんだよ!」と 外に連れ出します。 「意地っ張り・・・和樹」と呆れる母親。
別の喫茶店で話をすると、和樹は 「いつも変な発明ばかりして、それでめいわくするのはオレだろ。 もうイヤになったんだよ、きみのことが」と繰り返します。
「違うわ、ぜったい和樹くん、何か隠してる!」と、 例の薬を何とか和樹くんのコーヒーに投げ込もうとしますが、 あえなく失敗して、隣のテーブルのカップルのコーヒーに 入れてしまいます。 再度トライするも、またまたそのカップルの片割れのコーヒーに。
すると、そのカップルが、二人とも本音を言い始め、 「カネが目当てで付き合ってる」だの「君の顔はひどい」だの、 それまでのラブラブ振りから一転、大喧嘩へと発展。 それを見た和樹は「すごいこと言い合うカップルだな」とビックリ。
結局、薬を和樹に飲ませることはできないまま、二人は店を出て 帰る事になりますが、あきらめきれないサミーは、 思わず和樹の手を捕まえます。 そこはちょうど建設現場で、上では工事のオッサンたちが 「便利な接着剤ができたな〜。塩分に弱いとはいっても、 塩の雨が降ることはないしな〜」などと話しています。 サミーが和樹の手を捕まえた直後、オッサンたちがうっかりその接着剤を たらしてしまい、サミーたちの手に降りかかってきます。
「・・・ん?」手を離そうとする二人。 「え・・・・?」離れない。 「え?!」どう引っ張っても離れない(笑)。 「(ゴクリ・・・・・)」
「ど、どうして?!離れないわ!」 「上からなんか落ちてきたんだ!」
「冗談じゃねえよ。ずっとくっついたままなんて・・・・そんなバカな〜」 呆れる和樹。
こうして、今度は二人、くっついたままの生活が始まるのでした(笑)。
和樹が女の子になって以来、またまたサミーの部屋で寝ることになる 二人。 でも和樹くんの態度は冷たいまま。 「わたしが発明するのが気に入らないならやめるわ。 だから迷惑だなんていわないで」 「俺のために好きなこと辞めることないよ。 サミーはサミーのままでいいんだってば」 どうやっても気持ちは変わらない、と、和樹くんは向こうを向いて、 寝てしまいます。 手をつないでいるのに、心は離れたまま・・・サミーは悲しみます。
翌日。 二人仲良く手をつないで登校するように見えるその姿に、 周囲はヤンヤヤンヤと冷やかします。 (どうやって制服に着替えることができたのだ?!不思議不思議??)
そこへ、前日に新しいガールフレンド役を頼まれたという女子が やってきて、「サミーに嫌われたいから協力してくれっていったのに、 わたしの前で見せつけることないでしょ!!」と激怒します。
サミーに嫌われたいから・・・?どういうこと?? やっぱり和樹くんの本心は違うんだ。何か理由があるんだ。 サミーはそう思いますが、和樹くんは「本当にいやになったんだ!」と 言って聞きません。 (そして内心、「今回のオレって、クール」と思っている(笑)。 やっぱりアホだ、和樹くんって(笑))
授業中も憂鬱な顔をしながら、手をつないだままのふたり。 「サミーたち、別れたって聞いたけど、仲よさそうじゃない」 「そのわりに憂鬱そうな顔してるわね」などと噂している友人たち。
そこに、校長が教育委員会の人間を連れて、我が校がいかに マジメで、男女の規律も正しいかを自慢しながら廊下を歩いてきます。 ところが、サミーたちを見つけた教育委員会の人間は、 「あれはどういうことですの?男女交際に寛容ですのね」などと いってきます。
あわてた校長は、サミーたちをその場で叱りますが、 「離れないんです。薬の成分がわかればいいんですけど・・・」 「そんな馬鹿な!ワシが離してやる!!」と、校長はもう片方の サミーの手をつなぎます。 すると、今度はそっちの手が離れなくなってしまいました。 「・・・ね?だから言ったでしょ、離れないって。 先生がつないだほうの手にも、少し薬が残ってたみたい・・・(苦笑)」
女生徒の手を離さないなんて、なんて破廉恥な校長!と、 教育委員会も軽蔑して学校から出て行こうとします。 大慌てで追いかける校長。 手をつながれたままのサミーと和樹も、一緒になって引っ張られます。 「待って先生!走らないで!」「いて〜〜〜〜!!」「も、もうだめ・・・・」 壁にぶつかったりしてボロボロになったおバカな3人組は、 教育委員会の人に置いてけぼりにされてしまうのでした(笑)。
さて、その夜は、いよいよ校長までもがサミー宅に泊まることに。 サミーのベッドにはサミーと和樹くんが寝て、校長は地面に寝かされて います(笑)。 「このベッド、3人は無理なのです」 「なら野島くんが下に寝るべきだ。ワシは校長だぞ! う〜〜〜。さぶ〜〜〜〜。腰いた〜〜〜〜・・・・・」 と、愚痴る校長をまるで無視し、サミーは和樹くんに話しかけます。
今までたくさん迷惑をかけたことを謝りながら、涙を流すサミー。 その涙が二人の手にくっつくと、手がすっと離れます。 「涙・・・!涙で離れたんだわ!」
でも、そのまま和樹くんは窓から帰ろうとします。 「ごめんよサミー。明日わかるよ。オレの本当の気持ち・・・」。
サミーは追いかけますが、つながったままの校長が邪魔で、 追いつけません。 何とか校長の手にも涙をくっつけようとしますが「うっぷ!涙が出ない!」 でも、明日になれば、和樹くんの気持ちがわかる・・・やっぱり和樹くんは 私のことを嫌ってなかったんだわ、と確信するサミーでした。
翌朝(なぜかもう校長とは離れている(笑))、教室で、 担任からとんでもないニュースを聞かされます。 何と、和樹くんが、親の仕事の都合で、シンガポールに引っ越した、 今日の飛行機で発つ、というのです。 (あれ?和樹くんって母親は喫茶店、父親は土建屋だったよなー?)
ショックを受けるサミーに、担任が、和樹から預かった手紙を渡します。
その手紙も読まず、サミーは早退し、空港へと向かいます。 ワイワイ!ヒューヒュー!と盛り上がるクラスメイトたち。
手紙には、和樹くんが、シンガポールなんて遠いところに行くことを 謝る気持ちや、サミーに嫌われようとしたり、嫌いになろうとしたりした こと、でもやっぱりそれは無理で、自分はサミーが好きだと気づいたこと、 いつか必ず日本に帰ってくるから・・・そう書いてありました。
ところが、サミーが空港につくころには、空にはシンガポール行きの 飛行機が飛びたっていったのでした。
その場にしゃがみこんで、泣きじゃくるサミー。 「行っちゃった・・・和樹くん、行っちゃった・・・・・・」
そこに誰かが後ろから「そんなに和樹のことが好きだったのか?」と 問いかけてきます。 「好きなんてもんじゃないわよ。わたしの一番大切な人なんだから!」 怒って振り返ると・・・・・・
その声の主は、何と、和樹くん!!!
和樹くんは、やっぱりサミーと離れたくなくて、両親を泣き落として、 日本に残ることを選択したのでした。 「オレがそばにいたら、めいわくか?」 「めいわくじゃない、めいわくじゃない(号泣)」
こうして、二人は空港で、仲直り。 素敵なハッピーエンドを迎えるのでした。ちゃんちゃん♪
さて、こんな風にドタバタ&ハチャメチャで進んでいった 「めいわくかしらン」。←「ン」は小さめなのが正しいのです。
最初に書いたように、やっぱりこの作品が、単行本化された中では 一番楽しいと思うわたしです。 風間さんの作品は、’70年代が一番面白くて、絵柄もいいと思います。 もともとは’70年に「ろう人形が泣いた!」という、ホラー作品で デビューなさったのですが(これは「恋のレッスンNO.1」に収録)、 そのあとは「りぼん」で浅田美代子物語だのフィンガー5物語だのと、 アイドルの自叙伝マンガを主に描いてらっしゃいました。 もちろん普通のマンガもたくさん描いてらっしゃるのですが、ほとんどが 単行本化されていないようです。むぅ、もったいない。
それから「少女コミック」「JOTOMO(女学生の友、って名前だったよね、 昔は)」などに移って、普通のラブコメを描き始めるのですが、 四角い頭の人間には何だかよくわからない独特のコメディもあって、 講談社で育った私などは、なんじゃーこれ?!と思う話が 多々ありましたね(笑)。
特に「その人は家庭教師」という読みきりは、もう信じられない展開で、 マジですか?!こんなラスト、ありえないんですけど〜!!! ・・・という感想しか残らないお話でした。私だけか? (でもご本人は「好きな作品」の中にこれを入れてるのよね〜!)
「週刊テレビファン」とかいう雑誌に掲載された「はじめましてジャム君」 と「ユメ子大変身」、この2つの短編はよかったなぁ・・・。 こーゆーのは大好き!ジャム君、かわいいよ、ジャム君・・・。
やがて、風間さんの人気も安定して、連載をもつようになってからの 「あの娘のほうが力持ち」とか「ちょっときて美久」とか 「怪傑ますらおくん」は、コメディセンス炸裂で、かなり面白かったです。 絵柄も好き。目元や口元に、独特な特徴があったんですよね。 「あの娘のほうが力持ち」と「ちょっときて美久」は長期連載だったのに、 単行本化されてないの?ぜんぶまとめて読みたいのになぁ・・・・・。
そうそう、前ページの最初に書いた「ブラパン専科」。 残念ながらこちら、単行本にはなっているものの、全話が収録されて いるわけではないらしいです。なんでじゃー!!! (でも読んでてぜんぜん気づかない。違和感はないんですが)
それもあって、「めいわくかしらン」は、ちゃんと全話が収録されているか 私なりにチェックしてみたところ、こちらは全て収録されているようです。 ホッ。
「めいわくかしらン」は、最初のほうの「お父さんが若返ってアイドルに!」 という部分を強烈に覚えている人が多いようですね。 わたしは圧倒的に「和樹くんが美少女に!!」ってほうを 覚えておりました。ま、2巻から読んだせいもあるけど(笑)。
わたしがサミーだったら、島田和子さんみたいな子が友達だったら、 毎日すごく楽しいと思う(笑)。 すごくかわいいのに、豪快で、大胆で、憎めなくて、男子たちからもらった パンも分けてくれるし、同居人としては最適だと思うんですけど(笑)。 わたしも彼女に抱きついて寝たいよ(笑)。
和樹くんのほうで言うと、着ている服が、けっこうボヘミアンっぽくて 男子のわりにオシャレだったんですよね。 風間さん自体、ファッションセンスがあったのかも。
ただ、1巻と、2〜3巻とで、和樹くんのキャラクターとか、 サミーへの態度が、ちょっと違うのが気になります(笑)。 最初はサミーを好きだったのは和樹くんのほうで、何かとサミーを 口説こうとしてたのに、いつの間にか二人は付き合ってることに なっていたようで、最後はサミーのほうが和樹くんを好き!というふうに なっているのです。 まぁ和樹くんもサミーを好きなんだけど・・・何か違うんだよなー、 雰囲気が。最初の頃とは。 そもそもどこからこの二人は正式に付き合うことになったのか??? どこを読んでもわからない・・・・。 和樹くんの身体が女の子になりつつあったあたりからなのか???
でも、風間さんの連載ものって、わりとそうなんですよね(笑)。 最初の設定がだんだん変わってきて、2巻め以降から違う話みたいに なっちゃうの。 「万太郎ちゃんがスキ!」はまさにその代表で、これは全4巻で、 最初の2巻が「万太郎ちゃんがスキ!」、 3〜4巻が「ラブタウン発・・・・あなたへ」という続編なんですけど、 2巻とか、ラブタウンとかは、もう別物みたいだったもん(笑)。 2巻までは、あんなに面白くて強くてバイタリティあふれていた倉之助が、 3巻以降では大したとりえもない男(おいおい^^;)に成り下がっていて、 3巻から登場してきたラルフというニューヨーカーの男子が、一番 勇敢で、頼りがいがあって、大活躍・・・って、どーゆーこっちゃ?! ラルフのファンになってしまうじゃないか(笑)。 内容は、シリアスタッチになっていたけど・・・ね。 大おじいさまが息子&孫の幸せに気づくくだりは泣けたけど、ね。
まぁそういう意味で言うと、「めいわくかしらン」と「ブラパン専科」、 「怪傑ますらおくん」は、かなり自然な展開。 やっぱ’70年代の風間さん作品は面白い!!
「怪傑ますらおくん」も、初回を読んで、この先どうなるのか想像していた 雰囲気と、2回目以降とが全然つながらない話なんですが(笑)、 これは一話がすごく短いギャグコメディなので、 あ〜こんなもんなのね〜・・・と許容範囲。 キャッチコピーが「反おとめちっくコメディー」とのことですが、 そうか?ギャグマンガだけど、そんなにかけ離れてないんじゃない? 乙女ちゃんのルックスはかわいいし、キャラクターも、最初は義理の弟・ ますらおを苛めぬく話なのかと思いきや、どっちもどっちなキャラだし、 ラストは、ますらおは陽平くんを乙女ちゃんに譲るし。 (え〜と、つまり、ますらおは男なんだけど、心は女の子なんだよね(笑)。 で、ハンサムな陽平くんを、主人公・乙女と二人で取り合う、 って話なわけ) 欲を言えば、ラストはますらおは男としての心を取り戻して、 陽平くんの義理の妹・麻衣ちゃんとくっつく、という感じだと、 ホントに全て丸く収まったのになぁ・・・と、30年以上も前の作品に 欲をぶつけるわたし(笑)。 それにしても、陽平くんの身の上はすごかったなぁ。 乙女の父親が実はゲイだったり、死んだ母親に隠し子(ますらお)が いたり、というのもすごかったけど、 後出しで出てくる陽平くんの悲惨な身の上はホントにびっくりした(笑)。 甲斐性だけど・・・彼と結婚したら、乙女ちゃん、苦労するんじゃない? ますらおを追い出して、乙女ちゃんちで暮らすのがいいよ。 美形の下着しか盗まない「下着ドロの話」のオチでは、私もますらおに 同情したけどさ〜〜〜〜〜。ふ、ふびんな子じゃ〜〜〜〜!!ってね。
あと、短編だとギリギリ’70年代のおそらく’79年に描かれたと思われる 「ドラマチックな7分間」も面白かったなぁ。 主人公の金太くんも、お金持ちのピンクパンツ(笑)の京極平四郎くんも どっちも超ハンサムな上に性格のいい子で(大学生なんだけど)、 何か、妙に心温まる話でした。 平四郎くんって、なーんだ、実はおバカでいいヤツじゃない? 施設育ちで苦学生の金太くんは、ビックリするほど天然だし。 環境は違うのに、こういう関係になれるっていいね。そんな話。 風間さんお得意の(?)、ちょっとお下劣な部分もありつつ(笑)。 犬に襲われた後、公園で女友達と遭遇してしまうくだりは大笑い。
それにしても、この「ドラマチックな7分間」では、 絵柄が少し変わってきています。 しかも、誰か、他の漫画家さんの絵柄に似ている。誰だろう??? がんばって思い出そうとしたんだけど、思い出せなかった〜。 フレンドかマーガレットっぽい感じ。うーん・・・。 まきのむらさんとか、のがみけいさんとか、そのあたりかなぁ・・・。
そして’80年代に入ると、また急激に絵柄が変わっています。 作風とか、ギャグのセンスも変わっちゃってる。 うーん、どうしてどうして???どうしてみんなそーなるの??? 時代の変化なのかなぁ・・・・。「プリンセス」だからかなぁ(違うか)。
そーゆー意味もあって、やっぱり’70年代好きの私は、 ’70年代の風間さんの作品を推したい!! 特にこの「めいわくかしらン」は、ぜったいに、読んで損はしません!(笑) アマゾンではすごい値段がついてますね。 でも希少本ではないので、探せば安く見つかりますよ。 これを読んで、みんなも、島田和子さんと一緒の生活を送る夢を 見よう!!! ぜーーーーーったいに、楽しいってば!!!!!
(written at June,2012)
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