『GOGO赤ヘル!クレヨンズ』 
             作者:高橋千鶴 原作:佐山哲郎

             掲載「なかよし」昭和53年8・9月号(前後編)

                                  

     これは、単行本「小夜子より・・・星便り」に収録されています。
     この単行本も、発売日に本屋に駆け込んで買ったものです。

     そもそも我が家には、姉が漫画や雑誌を買うときには、ホイホイお金を
     出してくれるのですが、私が買いたいと言うと、なかなか出してくれない
     ケチな大蔵大臣(母)がいました。
     いま振り返ると、姉は「明星」「平凡」「マーガレット」「週刊セブンティーン」
     「月刊セブンティーン」「週刊少女フレンド」「別冊少女フレンド」
     「ラブリーフレンド」「ハローフレンド」・・・・・と、数限りない雑誌を
     毎月買っていました。
     しかし私は、お小遣いももらったことがなく、姉から引き継いだ(?)
     「なかよし」の読者としての権利くらいしか与えてもらえませんでした。
     あとは年に何回か「りぼん」を買ってもらったくらいです。
     そんな少女時代でした。
     なので、姉のおこぼれのフレンド系の雑誌や、姉が捨てるときに
     一気に積まれた「明星」などの雑誌しか読むことが出来ませんでした。
     なんかかわいそうだったなぁ。。。
     この扱いの違いは何だったのか?
     いまさら気づくのもなんですが。
     と、先日母にこのことでツッコミを入れてみたところ、しどろもどろに
     なっておりました。しまいに逆ギレされました(苦笑)。
     (って、書き終えて改めて読み返したら、ホントにかわいそうじゃん。
     立派な児童虐待じゃない?なんちゃって(笑))

     そんなわけで「なかよし」だけは毎月買ってもらってたのですけど、
     そこから単行本を買ってもらうのには色々手を尽くさなければ
     なりませんでした。
     母と出かけたときに、帰りについでに「あっ!本屋さんだ!・・・ねぇねぇ
     これ・・・買っていい?」とか「買ってくれなかったらお年玉ぜーんぶ
     使っちゃうもんね〜〜〜〜」とか、こっそり父にコビを売ってお小遣いを
     せしめたりして(笑)、やりくりしていました。
     まさに、ちびまる子ちゃんみたいな子供でした(笑)。

     ですが「小夜子より・・・星便り」は、買ったそうそう、母のお気に入りと
     なってしまい、一時期、私の手元から離れていた時期があったほどです。

     一体どうして母がそんなに「小夜子より・・・」を気に入ったのか
     わからないのですが、私も嫌いな作品ではありません。
     ですが、今日はこの中に収録されている「GOGO赤ヘル!クレヨンズ」を
     推したいのです。

     「小夜子より・・・」も前後編もので、その2ヵ月後に発表されたのが
     この作品です。
     高橋千鶴さん、このころは精力的でした。
     人気も高かったですしね。

     内容は、光本あさみという新米の女性教師が、産休代理として
     共学の高校に赴任するところから始まります。
     あさみは三つ編みにソバカス、Tシャツにジーンズ姿というカジュアルな
     いでたちで、とても教師には見えません。

     登校そうそう、学校の雰囲気を見て、あさみはちょっと不思議に
     思います。
     校庭で遊んでいるのは、キャッチボールをしている男子2人だけ・・・。

     校長室で引継ぎの話をしたあと、早速はりきって担任するクラスに
     向かいますが、新米教師にはよくやられるパターンの、黒板消しが
     落ちてきたり、壊れイスのイタズラが用意してあったりするかも
     しれない・・・。
     と、勝手に思い込んだあさみは、後ろの扉から勢いよく入って、
     ダダダー!と駆け込み、イスを蹴り倒します。
     ・・・・・が、教室内はシーンとするだけ。
     この学校は、そんなイタズラをするような気概は全くない、生気のない
     生徒ばかりが顔をそろえていたのでした。

     あさみは気が抜けたまま、自己紹介と共に自分の教育理念を語ります
     が、聞いているのは女子2人、男子1人だけ。
     あとの生徒はみんな、受験勉強に向けて、参考書と問題集に
     目を通しているのでした。

     途中、遅刻してきた男子生徒が「だーれもついていかないかも
     しれないぜ」と小バカにしますが、結局はこの男子生徒も、
     あさみの話を聞いてくれていた数少ない生徒の一人だったという
     わけです。

     早くもめげ出すあさみは、その日、着の身着のまま登校したことを
     思い出し、下校後、早速下宿先を探し出します。
     下宿人募集の貼り紙を見て訪れた青果店は、なんと自分の学校の
     女生徒・相沢葉子の家で、葉子は、あさみの話を聞いてくれた
     女子2人のうちの一人でした。

     彼女の父親兼大家さんは大の野球狂いで、下宿人を無理やり町内の
     草野球チームに入れることにしています。
     断ればバカ高い家賃で、入ればタダ。
     実は、あさみは学生時代、クリーンナップトリオで東都野球界を
     震え上がらせたほどの野球好き。
     そこで、「家賃がタダなんて素敵!」とそのチームに入ることを条件に、
     下宿させてもらうことになりました。

     あきれる葉子を尻目に喜ぶあさみですが、そこで、葉子から、学校の
     実態を聞き出します。
     元男子校で進学校の今の高校では、女子はお荷物的存在なのだと。

     翌日、あさみは生徒全員を校庭に連れ出します。
     生徒達は嫌がりますが「平常点に入れます」というあさみの脅し文句に
     しぶしぶ外に出るのでした。
     そこで、全員で意見交換会を開こうとするのですが、シラけた生徒達は
     何も言い出しません。
     やがて、あさみの頭上の木の上から、あさみについて揶揄する言葉が
     聞こえ、ワナワナと(笑)振り向くと、そこには昨日遅刻してきた男子・
     並木がいました。

     ここのセリフがおかしくて、今読んでも笑ってしまいます。
     あさみ「うーん、じゃ、じゃあ、あたしのことは?何いっても怒らないわよ」
     生徒達「・・・・・・」
     並木君「(木の上から)自分のかたよった趣味を生徒に押しつける、
          ひとりよがりの楽天家。・・・・・・ってとこかな」
     あさみ「!!!(ワナワナ)・・・・な、な、押しつけ・・・、ひとりよが・・・・・」
     並木君「おーこわい顔!何いっても怒らないっていったでしょ」
     あさみ「(ぅ〜〜〜〜〜〜〜(激怒中))」
     並木君「しかしクラスの面々を見事に連れ出して。その無理にでも
          押し通す強引さ、図太さ。敬服しますよ」

     このシーンはぜひ、絵柄と一緒に読んでいただきたいです。
     高橋千鶴さんのギャグタッチの描き方も佐藤志保里さんと同じような
     感じで、大好きなのです♪

     さて、その様子を見た松井女史(こちらは昨日話を聞いてくれた女子の
     うちの、もう一人の子)が「こんな授業があってもいいと思う」と言い出し、
     場の雰囲気が変わってきました。

     そこから松井女史が話をし始め、この学校の女子の扱いについて、
     不満を述べ、それを「お荷物的存在」とからかう並木と衝突してしまう
     のですが、
     やがて「女子にだって男子以上にできることがたくさんあるわ!」
     「へ〜笑わせんなよ。じゃ、たとえば、野球なんかできるか?」
     「できるわ!」・・・・・という展開になるのです。
     できるできないと大騒ぎになる男子と女子を見て、あさみは、
     「一言だけ言わせてもらうけど、女にも野球はできるわよ」と
     言い出します。
     それをもからかう並木の一言に乗って、あさみはとうとう、
     『女子野球部』を結成することを考え始めるのです。

     勿論ほかの教師は大反対。
     生徒たちも「無理無理」と相変わらずシラけムード。
     ただ一人、男子野球部の顧問の見方(みかた)だけが、否定も肯定も
     せず、様子を見守るのでした。

     女子野球部の話に乗ってくれた生徒は、葉子、松井、そのほか数人・・・
     でも葉子たちの尽力で、何とか9人集めることができました。

     それから始まった仮・女子野球部の毎日。
     ところが、部活の予算をかけられないと悩む校長と教頭は、どうせ
     男子野球部も強くないし、このさい、両者を試合させて、「勝ったほうを
     残す」と見せかけて、両方の野球部とも潰してしまえば・・・と
     話し合います。

     そうこうするうちに、あさみの大学時代のクリーンナップトリオ(笑)の
     残りの二人が、あさみの様子を見に上京してきます。
     この二人がまた個性的なのですが、野球狂いなのはあさみと同じなので、
     女子部員達の特訓を手伝ってくれるのでした。
     「クレヨンズ」と名づけてくれたのもこの友人の一人です。

     が、男子と試合することになったと知った女子野球部員達は、たちまち
     自信をなくしてしまいます。
     そこに追い討ちをかけるように、見方が「女子応援団募集!」という
     貼り紙を出したことで、ますます女子部員達は、いっそ応援団のほうに
     行きたいと思い始めてしまうのです。
     (でも実はこれは見方の作戦で、こんな貼り紙を出せば、全校生徒達も
     活気づくし、女子野球部員がどんな気持ちになろうと結局はあさみに
     ついていって、ますます奮起するだろう、と考えてのアイディアだった
     のです。
     見方もまた、この学校の生徒たちの生気のなさに呆れていて、また、
     学校の体質にも疑問を抱き、あさみを心の中では応援していたのです。
     そして、校長と教頭の企みにも、とっくに気づいていたのでした)

     頼りない女子部員たちの態度にキレてしまったあさみは、部を
     放り出してしまうのですが、またまた葉子たちの尽力もあって、
     女子達はやる気を戻し、あさみの家に向かうのでした。
     同時に、あさみの友達2人が、上京してからバイトして貯めたお金で
     みんなのユニフォームを作ってくれていたのです。
     生徒達とあさみのふれあいを見て、安心した二人は、そろそろ帰ろうと
     決めるのです。
     このあたりのシーンが、感動的なんですよ〜。

     そこから本格的に練習に身を入れだし、とうとう試合当日が・・・。
     見方は、教頭に審判をしてくれるよう頼みます。
     教頭は「なんで私が!」と拒否するのですが、見方の「あ、やっぱり
     老眼だいぶいけませんか。もう少し若い人に頼んでみるか」という
     誘い文句に乗せられて、意地になって審判を引き受けるのです。
     これもおそらく見方の計算で、教頭を試合に引きずり込むことで、
     野球部に対して、情をわかせることにしたのでしょう。

     試合は五分五分。
     7回まで0対0。
     当日までに、学校の半分くらいの生徒が試合に興味を持っていました。
     残りの生徒は相変わらず勉強一色でしたが、試合の経過を聞くにつれ、
     女子野球部の意外な健闘ぶりに心動かされてしまうのです。

     女子のピッチャーの投球がかなり速いのと、女子ならではの武器、
     また、男子部員の中に松井女史に惚れている生徒がいたことなども
     あって、意外な健闘を見せていたのでした。

     ところが最後になって、女子のピッチャーが捻挫してしまい、
     9人しかいない女子野球部は、もう試合続行は不可能と判断します。
     が、またそこで見方が「このままでは男子が負けてしまいそうなので、
     自分が代わりに参加したい」と言い出します。
     これは、あさみもピッチャーの代わりとして試合に参加していい、という
     ことなのです。見方は、わざと助け舟を出してくれたのでした。
     
     9回裏。ピッチャー・あさみvsバッター・見方の闘い。
     絶対に延長戦に持ち込まなければ・・・・。

     投げた球は外角低め。決まった・・・・・!

     が、その球はあっさり見方に打たれてしまいます。


     −試合終了。
     やるだけやった闘い。
     負けてもあさみの気持ちはスッキリしていました。

     周りを見渡すと、いつの間にか、学校全体がひとつになって、
     この試合に注目していて、
     女子にも男子にも、温かい応援の声が飛び交っています。
     あさみがほしかったのは、こんな活気のある生徒達との時間だった
     のです。
     「ああ、これなのよ・・・!あたしがほしかったもの・・・・・・・!!」
     メチャクチャ感動するシーンです(T_T)。

     実はあさみは試合前に、すでに校長たちの企みを、別の女教師から
     聞かされていました。
     (その女教師も最後には女子野球部の応援に回ってくれるのですが)
     「野球部、どうなるのかしら」と問いかけるあさみに見方は答えます。
     「それはあの教頭先生が答えてるよ」
     見ると、男子も女子もよくやった!!!!・・・・・・と、
     今までのことがウソのように、熱くなっている教頭の姿が。
     ここで初めて、あさみは、見方の企みの全貌を知り、笑ってしまうの
     でした。


     と、こんなお話です。
     野球漫画って難しいですよね。
     専門的過ぎても、興味のない女子読者にはつまらないですし。
     実際、私は少年漫画誌の野球漫画は、あまり好きではありません。
     そもそも、野球があまり好きではないのです(笑)。
     この作品は、専門的な部分は省いて、あさみの天真爛漫なところと、
     女子生徒とのふれあい、奮闘、男子生徒や教師の心の変化を主軸に、
     丁寧に描いています。
     最初から最後まで、さわやかな風が吹き込んでくるような、
     そんな作品です。

     高橋千鶴さんの作品の中には、こんな、「風」を感じさせてくれるような
     ものがいくつかあります。
     「翼ちゃんのト音記号」とか「ブルージーンとポニーテール」とか。
     まるで、初夏から夏の間、教室の窓を開けていたら入り込んでくる、
     少し緑の匂いをはらんだ、気持ちのいい風。

     一方で、「メグ」シリーズのような、秋風が似合うような作品もあるん
     ですよね。
     付録でついてくる高橋千鶴さんのグッズには、アイビーの葉や、
     枯れ葉のイラスト、茶色を基調にした色使いのものが多かったのも、
     こんなイメージからだったのかもしれません。

     でも、何度読んでもさわやかな気持ちにさせてくれる「GOGO赤ヘル!
     クレヨンズ」は、今でも特に好きな作品です。
     私も共学で、進学校だったので、生気のない生徒たち、というのは
     何となく想像できるんですよね(笑)。
     でも私の高校には、こんな先生もいなかったし、こんな出来事も
     なかったし、生気のない子はそのまんま、卒業していきました。
     つまらないですね〜。
     こういう風変わりな先生がいて、こういうそれまでの風を変えてくれる
     ような出来事が起きたら・・・・
     学生時代に一度くらい、そんな思い出があったら、楽しいでしょうね。
     私は「ゆうひが丘の総理大臣」あたりのドラマが大好きだったのですが、
     あれも風変わりな先生が学校をハチャメチャにしてしまう展開で、
     あんな学園生活にあこがれたものです。

     この作品の魅力的なところは、登場人物たちのさまざまな個性にも
     あると思います。
     生気のない勉強一筋の無個性な生徒達の中にあって、
     葉子や松井女史、並木君や黒田君(←松井女史を好き)もまた、
     あさみや見方と同じように、異端児なのです。
     優等生の松井女史や黒田君でさえも、あさみを支持し、真剣に野球に
     取り組む姿は、異端児なのです。
     正しいのは何なのか?学生生活とは何なのか?
     彼らはその静かな姿勢で、そんな主義主張を一生懸命しているのです。

     そして、何といっても野球部に入った女子生徒たちの強さ。
     これが一番この物語の気持ちいいところ、かっこいいところ、
     爽快なところです。
     「女は男に負けてない!」・・・こういうテーマは、私は大好きです(笑)。
     あさみは、目線はあくまでも女子目線。生徒目線です。
     女子部員たちと一緒に、学校帰りにおしるこの早食い競争なんか
     してしまうような教師です(笑)。
     だ
からこそ、読者としても教師らしくないあさみについていけるし、
     一緒に汗を流したくなるのです。

     思うに、見方先生もまた、女子の立場をもっと上げてあげたいと
     考えていたのではないでしょうか。
     並木君も、なんだかんだいいつつも、あさみなら、学校を変えてくれると
     思っていたのだと思います。

     ラストのシーンでは、それが現実のものとなり、本当に爽快なのです。
     きっと、両方の野球部とも、続行されたんですよね???
     私はそう信じているのですが。

     ところで、こんな印象的な話を書いた原作者の佐山さんってどんな人
     なの?と思って、ネットで調べてみても、よくわかりませんでした。
     高階良子さんの「タランチュラのくちづけ」もこの人の原作だったん
     ですねぇ。なつかしいなぁ。
     ホラーと野球もの?全然違うじゃん・・・。
     ネットで出てきた浄土宗関係の漫画の本の脚本もこの人のお名前
     なんですが、同じかたなんでしょうか。
     だとしたら、いろんなものが書ける人なんですねぇ。感心しました。

           高橋千鶴さんのほうは、「なかよし」活躍後は「mimi」あたりにも
     描いていたようです。
     今も描いてらっしゃるのかな?(もう雑誌買わないからなぁ、私も)
     確か「きゃらめるフィーリング」か「さくらんぼデュエット」の連載時に、
     編集担当だった方とご結婚されたと記憶しています。
     「なかよし」の欄外の、ファンレターの宛先の欄に「最近、恋人が
     できてハッピーらしい、ちるる(千鶴さんの愛称)にお便りを!」なんて
     一文があったのは間違いありません(記憶力いいわぁ、私)。

     とにもかくにも、今ではあまり語る人の少ないこの作品。
     毎度のことながら、ぜひ映像化してほしいな(笑)。
     ドラマでいいから。
     野球ドラマ=いつも男中心、じゃつまんないですよ。
     というわけで、原作は佐山さんということでかまわないですから、
     脚本は、この高橋千鶴さん(女性)の漫画のほうを参考にして
     作っていただきたいと思います!!(と、鼻息荒くしてみる)


         *******************


     ・・・↑とか何とか書いたのはいつのことでしたでしょうか。
     今年の初春のことでしたでしょうか、これ。(←2010年)

     年の瀬の12月15日、衝撃(?)のニュースが入ってきましたよ。
     『コクリコ坂から』がスタジオジブリで来夏にアニメ映画化だってさ。

     ふ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ん・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。。。

     のーして、のーして『コクリコ坂から(’80年作品)』なの???
     同じ佐山さん原作、ちるるさん作画ならさ〜〜〜、
     のーして、のーして『GOGO赤ヘル!クレヨンズ』じゃダメなのさ?(T_T)
     のーして、のーして、のーしてなのよぉおぉおぉおぉぉぉぉぉぉ・・・・・。

     まーねー、『コクリコ坂から』のほうが、あの『耳をすませば』を思えば
     ジブリの感覚に近いのかもね〜(って、そうでもないのよね、ホントは)。
     新しいものへの挑戦を考えるなら、『GO!GO!赤ヘル!』だと
     思いますけどもね〜〜〜〜〜。
     なんでも、宮崎駿監督が、連載当時から(’80年)好きな作品
     だったんですと、コクリコ。
     あと『きゃらめるフィーリング』なんかも好きだったんですと。
     するってーとあれかい?
     ’70年代〜末のちるるさん作品は知らないってことかいな???
     『小夜子より・・・星便り』のほうが好きって人、多いんじゃないかなぁ。
     これのほうが、おとなしい内気な女の子が、友達と恋愛との間で悩む、
     って話で、しかもファンタジー要素(?)もあるのですよ。
     『メグシリーズ』の人気は言わずもがな。
     『しあわせ半分こ』なんか、超超超超、大人気でしたよ(軽くおクスリが
     出てくるんで、映像化は無理だとはわかってますが(笑))。
     ’80年代でも『ミルキーレディー』あたりはどうなんすか?
     『マリエ背番号16』は???

     などと、高橋千鶴ファンとしてはいろいろツッコミたい部分が
     出てきますよ、どーしても。

     多分自分の中で『コクリコ坂から』が、ちょっとちるるさんにしては
     シビアな部分が多いな、とか、わかりにくいよ〜話の脈絡が、とか、
     なんじゃ〜この家族は?とか、絵が雑になってきた(^^;)とか、
     毎月の展開に戸惑う部分が多い作品だったからなのかも。

     (ところで映画化だとなぜか昭和38年って設定になっちゃってるん
     だけど、何で何で???
     どー読んでも現代モノですけど(笑)。
     生徒の反体制ものを描くんだったら、やっぱ『GOGO赤ヘル!』の
     ほうがわかりやすいのにーーーー変なの!
     やっぱ読んでないんだな、きっと。

     つか、ストーリー、全然違うものになる気がするよ〜。
     なになに、「明治時代からのクラブハウスの取り壊し問題」??
     はぁ???なんすかそれ。

     この作品は、ウソの「制服の自由化運動」でっち上げから始まって、
     実は生徒会長の水沼くん&新聞部の風間くんの悪ガキコンビが、
     女子大生芸者と「賭けマージャン」やって大借金しちゃって、
     それの返済のためにいろんな運動でっち上げたり、
     とにかく話題作って新聞の売り上げを伸ばして返済にあてるために、
     変な企画色々やったりして四苦八苦、
     そのうちヒロイン・海と、妹・空とのいさかい、両親の秘密、
     海と風間くんの関係は実は・・・なぬー?!・・・って、
     そんな話だったよな〜これ????
     映画のほう、設定も内容も原作と全っっ然違うけど、いいの、これ?)

     関係ないけど、海の相手役で出てくる「風間俊(しゅん)」くんって、
     どっかで聞いたことある名前じゃないですか?誰だっけ???
     「ときめきトゥナイト」の真壁くんと混同してるのか私?(^^;)

     ま、もーいいですわ。
     これでまた高橋千鶴さんが注目されるかもしれない。うひひー。
     メディアにも登場するのかな。ワクワク。
     (でもおそらく、いまや地上波TVなどほとんど見ない自分、
     見逃すんだろうな〜〜〜)

     でもきっと・・・・・絵柄、全っっっっ然、変わっちゃうんだろうなぁ。。。

     って、早速ポスター見たら、もう全然違う世界がそこに・・・ガックシ。
     これが一番ショックなのよねぇ、ファンとしては。
     ちるるさんの絵柄だから良いのにっっっ!!!!!

     でも、ま、いずれにしても、今になってこんな形でニュースでお名前を
     また見られて、今日まで生きててよかったです、私(笑)。
     いついつまでも、お元気でいてください!ちるるさま!!