『ジェントル・ロビン
       クレージィ・ボギィ』
 
             作者:佐藤志保里

             掲載:「デラックスマーガレット」昭和53年11月号

                                  

     これは、マーガレットコミックス「ラブ・ゲームはもう終り」という単行本に
     収録されている1篇です。
     この単行本も、我が家の階段の本棚にあるのを、小学生の頃に
     見つけました。
     だからおそらく、姉が買ったのでしょう。
     ただ、その当時でやや古本状態でしたから、もしかすると姉が、
     貸し本屋からそのまま○○してしまったのかもしれません(汗)。

     これ以外にも、我が家にはマーガレットコミックスが数冊ありました。
     今は紛失してしまったものが多いのですが、いつの間にか紛失したもの
     の中には、今は亡き鈴原研一郎さんの「レモンの〜〜」シリーズが
     2冊ほどあったと思います。
     絵柄はとても古臭く、「アタックNo.1」のアニメ版のような感じなのです
     が、どちらかの最後に「ひめゆりの塔」をモチーフにした作品が収録され
     ていて、幼な心にとてもかわいそうで、切なく、読むのがつらくなったことが
     ありました。まだ10代の少女達が、モンペ姿で、最後、砂浜で楽しく
     花かんむりなんか作って、キャアキャアと遊んだあと、意を決して、
     2人一組でお互いを殺しあうのです。
     とても衝撃的でした。

     それはさておき、タイトルの作品の内容の話に入ります(笑)。
     「ジェントル・ロビン クレージィ・ボギィ」。
           ひめゆりの話は忘れてください。
     全然違う、コメディ作品ですから、これ(笑)。
     そもそも、佐藤志保里さんだしね。オシャレなお話なのですよ〜♪

     イギリスの学生、ロビン・パーカーは、大学生になったのを機に(多分)、
     「一人暮らしがしたい!」と両親に宣言し、アパートの1室を借ります。
     (あわてた親が「ぶち込んだ」のですが)
     そして、「同居人もとむ!」という紙を掲示板に貼り出しました。
     「一人の男として、生まれ変わりたいんだ!」
     ロビンは心に誓うのでした。

     すぐに一人の学生がノリノリでやってきます。
     「キミだろう?ロビン・パーカーというのは」
     彼の名はボギィ・オースティン。ロビンより男らしい雰囲気です。
     ボギィは、さっさと「きっとうまくいくさ、そうだろう?仲良くやろうぜ」と
     自分を同居人として決めてしまうのです。

     ところがその名を聞いて、ロビンは慌てふためきます。
     ボギィはゲイ・ソサィエティの会長だったのです。
     そこで断固拒否するのですが、ボギィは気にしません。
     「なにそれでも受け入れてくれると?あー君はなんていいヤツなんだ、
     あー感激だー、うっうっうっ(涙)」
     こんなメチャクチャな発想と、セリフのリズム感が、佐藤さんの魅力の
     ひとつなのですよね。

     まぁ、ボギィは酔った勢いで会長に名乗り出てしまっただけで、
     実際はノーマルなのですが。
     日本ではそんな団体が大学にあること自体考えられませんが、
     欧米ではありそうな学生生活かなという気もします(笑)。

     ボギィの勢いに飲まれて、部屋に戻ったロビンの前に、もう一人、
     同居人希望者が現れてしまいます。
     それはいかにも活発そうな女の子。
     彼女の名前は「プーキー」といいました。

     プーキーもボギィに負けないくらい破天荒な性格で、
     「もう決めちゃったの。断られると今晩、橋の下だわ」と決めてしまいます。
     男女が同居するなんて・・・!とまたまた拒否するロビンでしたが、
     「あたし、宇宙人だわ」とプーキーは支離滅裂なことを言い出すし、
     「つまりロビンはこういいたいわけだ。一つ屋根の下に男と女が
     同居すれば何かが起こる。つまり彼は、自分の理性に自信が持てない、
     と・・・」「ぼかぁそんな男じゃないぞ!!!(キーッ!)」
     こうしたやり取りの中、ボギィとプーキーの口車にまんまと乗せられ、
     結局3人は同居することになってしまうのでした。

           お坊ちゃま育ちで甘ちゃん男のロビン。
     自己中心的&ノンポリで流れに乗って生きている自由人ボギィ。
     世間知らずで何にでも素敵がる、風変わりのプーキー。
     そんな3人の同居が始まったのです。

     しばらくして、ロビンの母親が様子を見にやってきます。
     マザコンのロビンはあわてますが、ボギィの協力もあり、何とか
     ボギィが同居人、プーキーはボギィの妹、ということでごまかすことが
     出来ました。
     
     ところが、このことにプーキーは怒り心頭。
     男らしくないロビンとボギィの行動にブチ切れるのです。

     「結局あんたは親離れできない赤ん坊よ!
     このままじゃあたしたち、ダメになっちゃう。ダメになっちゃうわ!
     旅に出るんだわ!誰の力も借りず、あたしたちだけで!」

     なんだかすごい展開で、読んだときは「さすがイギリス人は違うなぁ」
     なんて思ったものですが、このセリフ回しといい絵柄といい、まるで
     70年前後のヒッピー映画のようで、逆にグイグイと作品の世界に
     のめりこんでしまいま
す。
     この当時の佐藤志保里さんの力量はすごいものがありました。
     コメディでありながら、欧米ムードたっぷりのこじゃれた雰囲気。
     読者を飽きさせないスピード感。
     奇想天外なストーリー展開。
     なのに貫禄もある。
     素晴らしいです。

     さて、そんなこんなで、一人前の男になりたいロビンは乗り気で、
     面倒くさがりのボギィはイヤイヤながら、3人は車で、当てのない旅に
     出るのでした。

     途中、結婚式のチャペルに向かう大家族一行(再婚なので、連れ子が
     沢山いたのです)をヒッチハイクで乗せてあげたり、
     夜の披露パーティーで貴婦人のように踊るプーキーにびっくりしたり、
     足をくじいた女性を乗せてあげたりする気ままな旅。
     この女性が舞台の踊り子で、プーキーが代わりに出演し、ボギィが
     ピアノ弾き、ロビンが客引きを頼まれるのですが、
     実は、ただの踊り子ではなく、ストリッパーだったという結末で、
     ちょっと変わった感覚を持つプーキーは、思い切って脱いでしまおうと
     するのですが、ボギィがあわてて止め、客とモメだし、あっという間に
     クビになってしまいます。

     ところが、戻ってみると、ストリッパーの女は彼らの車と持ち物を奪って、
     すでにドロンしていました。
 
     車も現金も失ってしまった彼ら。
     偶然持っていた小銭で母親に電話して助けてもらおうとしたロビンを
     見て、プーキーはその小銭すら川に捨ててしまい、3人は大喧嘩。
     その様子を見た警官によって、彼らはその日、身柄を保護され、
     なんと留置場で一晩を過ごすのでした。

     そんな時、向かい合わせ(多分)の独房に入っていた一人のヒッピー風の
     男性が話しかけてきます。
     「何したんだい、あんた達?悪い人間には見えないな」「そっちこそ」

     翌朝、釈放された3人に、同じく釈放されたその男性がまた話しかけて
     きました。
     男性の正体は、違法地区に自分達の仲間の村を作ろうとしている
     コミューンの一人でした。
     彼によって、そのコミューンに案内され、3人は朝食をご馳走になります。
     そしてそのまま「さて、食事が済んだら働いてもらおうか」と、思いがけず、
     村づくりを手伝うハメになってしまいます。

     ロビンは「とうとうヒッピーの仲間入りか」と絶望し、
     ボギィは「何でもいい、食えれば」と疲労困憊で流れに乗り、
     プーキーは「素敵素敵!」と働く喜びを覚える日々が過ぎていきます。

     ひたすら働く生活に生きる喜びを見出すプーキーに、いつの間にか
     ロビンもボギィも惹かれていました。

     でも、プーキーは不思議な少女で、どう見てもディスコで遊んでいそうな
     自由奔放なキャラなのに、ダンスをすれば貴婦人のように軽やかな
     足取りを見せたり、「今の姿をお父様お母様がご覧になったら、
     きっとびっくりなさるわね」なんて言い出してみたり、男性に対して
     意外にもウブだったりするのです。
           ・・・・一体プーキーは何者なのか?どこから来たのか?
     ロビンとボギィは、プーキーの出所に疑問を抱きながらも、それを
     知ってしまったらプーキーはいなくなってしまうんじゃないかと、
     あえてその話はしないようにするのでした。
     
     
そんな折、プーキーの一言で、コミューンは警察の介入を無視し、
     本格的な村づくりを開始します。
     が、当然すぐに警察がやってきて、すべて壊滅しようとしてしまいます。
     村の全員と警察との闘争が始まりました。
     こんなことに介入したくないロビンでしたが、お腹を一発殴られてしまい、
     あっさり倒れてしまいました。実は朝から腹痛がしていたのです。

     あわてて病院に運ばれるロビン。
     死なないで!と大騒ぎするプーキーとボギィでしたが、
     腹痛の直接の原因は、ただの盲腸だったのでした(笑)。

     これがきっかけで、プーキーは自分の奔放な行いを反省し、
     ロビンたちに泣きながら謝ります。
     でも、車を盗まれた頃からのプーキーの奔放すぎる振る舞いを、
     ロビンもボギィも、いつの頃からか、もう許していたのです。
     それどころか、「生きている」ことを実感していたのでした。
     何もない中で、仲間と旅をしながら、ケンカしたり、喜びを分かち合った
     り、働いたり・・・確実に「自立」を感じているのでした。

     じきにプーキーは、実家に帰ろうと思い立ちます。
     まだロビンが入院しているあいだに、プーキーとコミューンの仲間達とで
     市長のところへ殴りこみに行き、コミューン建設の了承も得たのです。
     やることをやって、さまざまな経験をして、彼らの旅も終りを迎えます。

     「バスはいく。ロンドンに向かって。
     ボクたちはなんだか長いコト、お互いの顔をのぞきこんでは
     笑いあってた。
     プーキー風にいえば・・・『すてきな気分』だったんだと思う」

     この作品の中では、このモノローグがとても好きです。
     いかにも70年代ならではの表現で、ロンドンへ向かう長距離バスの
     カントリーな雰囲気を一瞬にして感じさせてくれる文章です。
     そして、3人の友情と結束を感じさせてくれる温かい表現です。

     ロンドンに到着して、彼らは違うバス乗り場まで、プーキーを見送ります。
     「どこに帰るか聞かないの?」
     「なぜ?宇宙人だろ?キミ」
     「それよりさ、来年もまた会えるかな」
     「わっ!行っていいの?・・・・会えたら素敵!」

     別れ際、プーキーの目には涙が光っているように見えるロビンでしたが、
     ボギィは何も言いませんでした。

     ボギィと2人きりの生活が新たに始まったロビン。
     数日後、朝刊を見て思わず叫んでしまいます。
     そこには、ロンドンで失踪中になっていた某国の王女が帰ってきた、
     というニュースと、その王女のすました写真が。
     ロビンはその「プリシラ王女」がプーキーだ!と騒ぎます。

     でもボギィは否定するのです。
     これはプーキーじゃない。プーキーはこんな女の子じゃなかった。
     また来年やってくるさ、あのドアを思いっきり開けて。
     ただいま、ジェントル・ロビン、クレージィ・ボギィ、ってね。


     何となく不思議な、このまま3人はまた会うことがあったんだろうか、
     それともみんなそれぞれの生活の中で大人になっていったのだろうか・・・
     少し切ない思いと、冒険を終えたすがすがしい爽快感と、
     楽しいコメディ映画を見終わったあとの晴れやかな気持ち。
     色々な思いがこみ上げてくる作品です。

     単なるブリティッシュコメディなのですけど、短いページ数の中に、
     とても長い旅の日数を感じることが出来る不思議な作品です。
     そして、読者自身もこの仲間に入りたいような、いえ、入って一緒に旅を
     しているかのような、そんな、ウキウキ、楽しい気分にさせてくれます。

     (ちなみに、この作品は「デラックスマーガレット」1978年11月号の
     巻頭カラー50ページ作品だったようです。
     ひゃあーーー、びっくり。
     たった50ページとは思えない内容の濃さ!!
     どんな風にプロットを作っていったのか、気になります。
     ある意味、やはり天才ですね、佐藤さんは)

     何より、ヒッピームードがあちこちに垣間見られるのがとても好きです。
     佐藤志保里さんの作品は、70年代はこんな欧米をテーマにしたものが
     多いのですが、どれもマキシスカートやボヘミアンワンピースやブラウス、
     バンダナを身につけたヒッピー風ファッションが出てきて、とても
     ファッショナブルです。
     初期の牧野和子さんのようですね。

     でもこの作品が1978年発表だったことを考えると、もうこうした
     ファッションはその時代には少しだけ古かったかもしれません。
     それでも私は、漫画は時代を映すのと同時に、時代を忘れさせてくれる
     ものだとも思っているので、必ずしも流行に乗らなくてもいいと思って
     います。
     むしろ、こういう作品のほうが好みなんですよね。

     また、佐藤さんの魅力は先にも書いたように絶妙なセリフ回しと、
     言葉の使い方、シュールでこじゃれたコメディセンスと、それに
     よく似合っている絵柄です。
     その絵柄は、時にロマンティックで、時に思いっきりギャグタッチ。
     こういう作品を描ける漫画家さんは、どんな人柄なんだろう?と、
     そんなことまで思わせてくれる魅力的な作家さんです。

     この作品、映画化しても面白くなると思うんですけど、いかがでしょうか。
     日本だとどうしても叙情的な旅物語になってしまうと思うので、
     やっぱり海外もので作ってほしいなぁ。

     同じく佐藤さんの作品で「すばらしき野郎ども」というのがあるんですが、
     こちらもロンドンを舞台にしたお話で、展開が読めない、楽しい物語
     でした。こちらも映画にしても楽しいような気がします。
     (内容的には、『なかよし』でまつざきあけみさんが描いた「ごきげん?
     アピ」という作品に設定が少し似ています。
     男か女かわからない中性的な子が主人公で・・・というあたり。
     お二人ともヨーロッパがお好きなようだったので、どこか似た感覚が
     あったのでしょうか)

     「GIRL」というNYかハリウッドが舞台の作品もありました。
     女優を目指している気の強い女の子と、脚本家の卵の男の子(というか
     もう大人か)が、いやいやながら同居することになる話で、
     女の子はレッスン代もままならないくらい貧乏で、食べ物すら買えず、
     見かねて男の子が助けようとするのですけど、意地を張ってばかり。
     セレブぶって、映画スターばかり集まるバーに顔を出す日々で、
     そこで本当にセレブになったかつての仲間からバカにされたりします。
     やがて、彼女のために彼はひとつの脚本を書き、認められます。
     先に彼のほうが認められて、彼女は喜びつつもふてくされてしまいます。
     (そしていなくなっちゃうのかな?)
     その後、映画化のためにどんなオーディションをしても、主役の
     イメージどおりの女優が見つからず、彼は探しに探して、彼女を
     見つけ出すのです。
     そしてその作品は彼女の主演で映画化され、大成功し、映画賞も
     獲得するのでした・・・・。
     これも短編ながら内容の濃い、外国映画のようなお話で、まるで
     「フラッシュダンス」みたいでした。

     今回の「ジェントル・ロビン クレージィ・ボギィ」が収録されている単行本
     の表題作「ラブ・ゲームはもう終り」も外国が舞台で、こちらはアメリカの
     サンフランシスコでの物語です。
     サンフランシスコの高校に留学する日本人ヒロイン百子(ももこ)の
     アメリカならではの奔放な寮生活、大人っぽくも純粋で自由な感覚の
     ルームメイトたち、危ない先生、そして、百子に全くなびかない冷静な
     プレイボーイのステイシーを主軸に、「どうやって男の子の気を引くか」
     というラブ・ゲームが展開されます。
     表題作にふさわしい、面白いお話です。
     これを読んで、外国留学って楽しそうだな〜と思ったものです。
     まだ「アメリカ留学」というものが、全くポピュラーではなく、親が外資系
     とか、お金持ちの子しか体験できない世界でしたからね。
     (実際のサンフランシスコは坂道だらけで、今はちょっと殺伐としてるし、
     この漫画のイメージとは違いましたけどね@旅行経験より)

     ほかに同時収録されている「とてもクレージーな秋」も、個人的にとても
     好きな作品です。
     これは日本の高校が舞台で、元男子校のため、男子ばかりの高校に
     10人目の女子として青野美女(みめい)という女の子が転校してきます。
     その高校にはすでにアイドル的存在の生徒がいるのですが、それが何と
     真壁未久(みく)という、れっきとした男子生徒なのです。
     未久は、全男子生徒のアイドルで、この学校はかなり倒錯的傾向に
     あります(笑)。
     でも、当の未久は男には全く興味のない、普通の男の子。
     美女(みめい)が転校してきた初日に、偶然、風に吹かれ、スカートが
     めくれてしまった彼女の足を見て、ときめいてしまいます。
     美女のほうも、次第に未久に惹かれていき、二人はめでたくカップルに
     なるのですが、何しろ全生徒のアイドルの未久ですから、彼に
     いれこんでいた生徒たちは面白くありません。
     とりわけ、先輩の美術部員・杏里さん♂と、その友人の睦さん♂は、
     二人を別れさせることに、あの手この手と全力を注ぎます。
     そこで、未久の決定的な欠点を美女に見せて幻滅させようと仕向けるの
     ですが・・・?というお話です。
     こちらも美形ぞろいの登場人物に、洋風の制服で、日本っぽくないところ
     が楽しいです。
     未久をはじめ、長髪の男子達がどことなく欧米のロックバンドのメンバー
     のようでかっこいいのですよ。
     未久は、なんでしたっけ、あの、あ、思い出した(笑)、レイフ・ギャレット
     とか、アラン・メリルみたいなんですよ。
     たとえが古すぎるんですけど(笑)。ええわかってますとも(笑)。
     (あたしはアラン・メリルのほうが好きかな〜〜〜♪)
     そしてもちろん、佐藤さんならではのスピード感たっぷりのギャグが
     満載です。
     なのにテーマは割りとしっかりしてるんですよね(笑)。
     「どんな欠点を持っていても、その人を愛せるか?」という・・・。

     また、同時収録では「パパはダンスを踊らない」も面白いです。
     「パパあっちむいて!」の篝(かがり)&保里(やすさと)くんの
     義理の親子シリーズの続編なんですが、前作よりちょっとジーンとくる
     内容で、何といっても保里くんが可愛いのです。
     すぐおだてに乗っちゃう義理のパパ・篝も、実際にこんな人が身近に
     いたらすごく面白そうなのですよ。
     でもどうして美人でしっかりしてそうな保里くんの亡きママは、篝みたい
     な男と再婚する気になったのか?
     それだけはちょっと不思議な気もします(笑)。

     佐藤さんの作品は、私は70年代の単行本化されたものしか知らないの
     ですが、少なくともその時代のものは、全て面白いです!
     絵柄も躍動感があって整ってるし。
     前にどこかで読んだのですが、デビュー前は誰だか(男性漫画家かな?)
     の主宰している同人誌のメンバーだったらしいです。
     当時は同人誌に描きつつメジャー誌に投稿を続け、プロ入りする人が
     何人かいたんですよね。
     80年代以降の「コミケ」でイメージするような同人誌ではなくて。
     60〜70年代によくあった、詩とかイラストを集めたミニコミ誌みたいな、
     そんな感じなんですけど、あああ、これじゃ今のと変わらないイメージです
     よね。うーん、説明のしようがありません(汗)。
     あさぎり夕さんもどこかの同人誌のご出身だったと思います(って、
     これまた誤解を生むなぁ〜〜〜。いや、もっといるんですよ。とても有名な
     作家さんが何人か。特に集英社系の人に多かったと思います)。
     で、そういう同人誌ご出身の漫画家さんは、デビュー時はおぼつかない
     絵柄なのに、2年くらいでかなり成長して、いつも面白い作品を発表
     してくれていたように思います。